演奏旅行日記17 演奏当日

目覚めると
鳥たちの鳴き声が聞こえる。

時差ボケも覚悟していたけれど
影響少なく、すっきり目覚めた。

下に降りて朝食を取りに行くも
勝手がよく分からない。

とにかく席に着くと
コーヒーかカプチーノか紅茶か
と尋ねてくる。

イタリアでの初めての朝食を
おいしく落ち着いていただいた。

その後、近くの小学校を
お借りして練習へ。
ホテルを出て右に、道なりに
しばらく行ったところに
その小学校はあった。


お世話をしていただいている
イタリア人たちは
かなり協力的。

机や付帯設備も
好きに使って良い雰囲気だった。

練習場所は、体育館。

周りは住宅街なんだろうけど
印象に残る風景にあふれていた。

おおよその動きと
演奏曲目が決まった。

いったんホテルに帰り、
各自、昼食。

僕も何人かで誘い合わせて
オープンカフェで食事。
みな違うものを頼んで
食べ合ってみた。
どれもおいしい。

その後ホテルへ。

ここで、ライナーが合流したように
記憶している。
息子のクリスティアンと一緒に。

演奏会準備をし、演奏会場へ向かった。

ここで、フレスコバルディの
Sancta Mariaを演奏するため
選抜のテノール4人だけ
ライナーの車で、先に向かうことに。

図らずも、マントヴァの美しい
湖岸の風景を拝むことが出来た。

・・・つづく。

今日、僕が歌うのは
フレスコバルディと
6声のマニフィカート
天地始之事
追分節考。

特に
フレスコバルディと6声のマニフィカートは
教会の構造を存分に利用して
演奏することになった。

このバルバラ教会、
十字架状の形状をしているだけでなく
2階部分にスペースがあり
そこへの移動などが
非常にやりやすく出来ている。


響きも、先生が言及されていたように
これまでの演奏旅行の中で
ベストの響き。

修復、修理の終わったオルガンは
鍵盤の形状がユニークで
ショートカットの鍵盤があるとのこと。

オルガンは教会上手の2階部分にあり
反対側の下手部分には
演奏者が十分に立てるスペースがある。

教会入り口真上も2階部分があり
十分な広さ。
実際に最初の曲はここで演奏。
その上手、下手にもスペースあり。
下からは奏者が見えないようになっている。

それらの場所へのアクセスは
非常に容易なため、
演奏中にシフト移動など
やりやすかった様が想像できる。

「絶対、ここでヴェスプロやったはず」
「ヴェスプロの構成に、この教会の影響があったはず」

僕だけでなく、皆そう思ったに違いない
そんな教会です。

ここで、ヴェスプロ歌えたら幸せやろなぁ。
とそんなことを考えてしまった。

ここに来れて良かったと
本当にそう、思った。