名古屋ビクトリア定期演奏会感想

先日、
名古屋ビクトリア合唱団の演奏会があった。

その感想を少し。
僕が座っていたのは
2階席の一番前。(医混の時と同じ)

まず、ビクトリアのモテット。
出だしの第一声、
予想していたより
声がここまで飛んでこない感じがした。
しかし、よく整ったハーモニーを
聴かせてくれる。
ベースが音量的に少し物足りない感じがした。
座っている席のせいだろうか?

次のコーアムジーク。
難しい曲だなぁと
こうやって聴かされると
あらためて思ってしまう。
合唱団の今が丸裸にされるなぁと。

そんな中で、よくやっていたと
そう思った。
昨年末の演奏より確実に良くなっている。
ちなみに一般の合唱団では、
まともに歌えないところが多いはず。
これからも、楽しみです。

次の「永訣の朝」。
個人的には、ところどころ
素に戻されてしまう箇所があった。
不用意な声の響き
僕が個人的に合わないと思う声が
不意に聞こえてくるところが、ごく一部あった。
ここでも、ベースの音量が小さく感じる。
(場所が悪いのか?)
後半に向けての盛り上がりは
荒削りで、若さを感じる。
宮沢賢治自身の慟哭も
このような感じだったかと、
そういう想いがよぎった。
(トシが亡くなった時の
賢治の年齢がそれくらいだったように思います)
また、何年後かに演奏するのを聴いてみたいと
そう、思いました。

休憩後、楽しみにしていた
「銀河の序」
久しぶりに太陽さんのピアノを聴けたのは
良かった。
対する合唱団は
フレーズ一つ一つを
丁寧に確認するような
慎重な演奏でした。
そのせいか、ほんの少し
スケールが小さくなったかもしれません。
(座っている場所のせいかなとも思われ)
合唱団も、この難曲を
本当に良くやった、と思いました。

アンコール。
これを聴いて、
あぁ、やっぱり緊張していたんだ
と、納得。
声の飛び方、特にベース。
やっと人数分聞こえてきました。

混声になっての良寛相聞では
緊張から解き放たれた
合唱団の本来の声が聞こえてきました。

前回まで、メンバーの多くが学生だったのが
今回は、就職し、
学生の割合が減る事は聞いていました。
多少懸念はありましたが、
ある一線は守り、合唱団としての
腰の強さは見せてもらえたように感じました。
まぁ、同じパートのテノール
年々、少しずつ良くなっているのは
うれしく思います。

合唱団として社会人1年生のスタートを切った
そんな印象です。

この合唱団の持つ
良いところも悪いところも全部出た
本当の意味での
第1回定期演奏会だったのではないでしょうか。

今後の演奏会が、本当に楽しみです。