京都C.モンテヴェルディ合唱団第42回定期演奏会感想

座ったのは2階奥の方の席。
ここからは歌い手がほとんど見えない。

シュッツから歌いに行っていた
メンバーが抜けて
京都のメンバーによる
実質、第1回と冠しても良い
定期演奏会

●1ステ アヴェマリア
注目の第1声。
これまでとは違う響きだが
モンテヴェルディ合唱団の響き。

冒頭にソロの詠唱から入る曲
どれも良い感じ。

ビーベルのアヴェマリア
混声版は初めて聴いた。
うちでやるクリスマス、
男声版でなくこちらでも良いんじゃないか?
と思った。

楽しめたステージ。

●2ステ C.モンテヴェルディ   『4声のミサ曲』
初めて聴いた曲。

ハーモニー、曲の進行ともに
面白い。
合唱が崩れるようで崩れない。
常にどこかのパートが
ピッチを保っているので
音楽に背骨がスッと通っている。

発声の都合などで
ハーモニーからずれる音も
聞こえては来たが、
最後まで緊張感のある
演奏だった。

曲の面白さは十分に伝わったと思う。

休憩。

3ステ H. シュッツ 『受難モテット』(SWV56 -60)
ライブを聴くのは初めて。
今までもっぱら演奏する側だった。

今回の演奏会では白眉の出来。

初めて聴いたライブが
今回の演奏で良かった。

このモテット全曲を通じて
鳴り続ける音があるのだけれど
(そう、感じる音がある)
それが全くぶれない演奏だった。

曲間での音取りは一切なしで
最後まで歌いきる。

素晴らしい以外の言葉はない。
この曲の良さは
聴衆に十分伝わったと思う。

中でもテノールの健闘ぶりが
光った。

4ステ 木下 牧子『アカペラ・コーラス・セレクション』より
正直、途中で席を立とうかと思った。

全くハモっていない。
3ステまでとは別の合唱団か
と思わせるほど。

和音の行き先が
共有できていないような
印象を持った。

演奏が下手ではない分
イライラが募った。

歌詞もよく分かり
メッセージが伝わってくるにも
関わらず、
ハモっていないのだ。

選曲が難しい調性だった事を
差し引いても、
あのハモらなさは
いかんともしがたかった。

思いを伝えつつ
ハモらせることも
同時に行えるようになることを
切に望む。

それまでの洋楽が
ハモっていたので
出来ないはずはない。

最後のステージが
少し残念だったが、
演奏会そのものは大成功だったと
僕は思う。

新しい合唱団が誕生した場に
立ち会えたことは
何よりも幸せだった。