赤めだか

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弟子の目を通して
語られる、立川談志

あっという間に読んでしまった。

何か、談志師匠の語る言葉に
魅了されてしまった。

もともとは、ネットにあった
談志師匠の語る言葉に反応して
購入に至った。

・・前略・・・・
型ができていない者が芝居をすると型なし(形無し)になる。
メチャクチャだ。
型がしっかりした奴がオリジナリティを押し出せば
型破りになれる。
どうだ、わかるか?
難しすぎるか。
結論を言えば、型を作るには稽古しかないんだ。
・・・・・後略・・・・・・・・・

本当は前後があって、
この師匠の言葉はもう少しある。
でも、型なしと型破りのくだりで
しびれてしまった。

形無しではなく
型破りでありたい
と思った。

まだある。

『落語とは人間の業の肯定である』

もう哲学だ。

もうひとつハッとした言葉。

弟子(著者である談春師匠)に

『己が努力、行動を起こさずに
対象となる人間の弱味を口であげつらって、
自分のレベルまで下げる行為、
これを嫉妬というんです。
一緒になって同意してくれる仲間がいれば
更に自分は安定する。
本来なら相手に並び、抜くための行動、
生活を送ればそれで解決するんだ。
しかし、人間はなかなかそれができない。
嫉妬している方が楽だからな。
芸人なんぞそういう輩の固まりみたいなもんだ。
だがそんなことで状況は何も変わらない。
良く覚えとけ。
現実は正解なんだ。
時代が悪いの、
世の中がおかしいと云ったところで仕方がない。
現実は事実だ。
そして現状を理解、分析してみろ。
そこにはきっと、何故そうなったかという原因があるんだ。
現状を認識して把握したら処理すりゃいいんだ。
その行動を起こせない奴を
俺の基準で馬鹿と云う。』

落語に限らず、
仕事にも、音楽にも
日々の暮らしにも当てはまる。
研究というものにも
実は当てはまるな。

しかし、この言葉を聞くと
2ちゃんねるは、嫉妬の巣窟だな。
そう、思うと少し哀れでもある。
いつまでも現状を打破できないんだから。

ここに上げたのは
ほんの一部で
この本には、こんな言葉で
あふれている。

こういう出会いがあるから
読書も良いよなぁ。