心が重い

今日は2時間の休みをとった。
職場を後にした時のこと。

近くの区役所のスピーカーから
災害放送です。海岸には近づかないで下さいと
繰り返し流していた。

最初、訓練かと思っていた。

電車に乗ると初老の男性が
スピーカーから音が漏れるのも
気に留めることなく
ワンセグ放送を見始めた。

その様子に只事で無い何かを感じ
iPhoneにアダプターを差し込み
ワンセグ放送を見始めた。

東北地方地震
津波?4メートル?
画面の右端にはその輪郭を赤く染めた日本列島が。

大津波警報

その点滅が消えない。

ほどなく、仙台の名取川を遡る津波が映し出された。
中継ヘリからの画像だった。
まるでアマゾン川ポロロッカを見るようだ。

画像が徐々にズームアウトした時、
地面であるはずのその場所に
全てを飲み込みながら
動く津波が映った。

川を遡るスピードと変わらない速さで
その濁流と化した津波
名取川両側に広がる田園地帯を
飲み込んで行った。

さらにズームアウトし、
津波が広大な領域に渡って
地面を飲み込んで行く様が映された。

背筋が凍る思いがした。

録画でない、今起こっている
その状況とは、にわかに信じ難かった。

練習場に着いて、
再びワンセグ放送を見る。

千葉でコンビナート爆発。
津波は10メートル。
そして、マグニチュードは8.8
観測史上最大?

その後帰宅、
予想通り全貌は不明。
死者の数がどんどん増えている。

震災の記憶がよぎった。
あの時も、全貌が明らかになったのは
1ヶ月以上後だった。
完全に明らかになるには
1年以上かかったと記憶している。

今回はもっと時間がかかるだろう。
行方不明者が沖へと流されていたら
全貌がわからないかもしれない。

とにかく、心が重い。