あの時代と地続きになる感覚


GHQ焚書図書開封3

読了。

このシリーズタイトルがやや扇情的なのが、
少し残念かも知れない。

この巻での内容は、
兵士の姿を描いた著作の紹介だ。

ほぼ行き帰りの電車内で読むのだが、
本を読んでいて、
こみ上げて涙しそうになったのは、
生まれて初めてだった。

「空の少年兵戰記 灯(ともしび)」
昭和18年10月出版
の中で、少年飛行兵が母や家族に向けた
思いを書いた部分。

理由は、自分でもよく分からない。
しかし、そこに書かれた思いは
脚色でなく、
強制でもなく、
本物と感じた。

単純に、この国を守りたい、
そういう思いで、
訓練に励む、少年兵の
家族への思いがそこにあった。

そういった、僕らの先達が、
確かにあの時代にいた。

今まで、門切り型で見せられ続けてきた、
まるで別人のような狂気ではなく
あの戦争の、あの時代の人たちと
少しずつ地続きになっていく
そんな感覚が自分の中で、
広がっていくのが分かる。

もう少しこの作業を続けよう。