名古屋ビクトリア合唱団第6回教会コンサート

五反城教会二階席のいつもの場所で
演奏会を聞いた。
 
【Program】 
―第一部―  
Johann Sebastian Bach
  O Lamm gottes, unscguldig, BWV656 罪なき神の子羊 ★  
Heinrich Schütz
  Singet dem Herrn ein neues Lied, SWV35 新しい歌を神に向かって歌え  
高田三郎
  アッシジ聖フランシスコのよる 平和の祈り 
 
―第二部―  
Tomás Luis de Victoria
  Missa pro Defimctos, quatuor vocum [Requiem]死者のための聖務曲集,4声
  Introitus / Kyrie / Graduale / Offertorium / Sanctus / Agnus Dei / Communio / Absolutio 
 
―第三部―  
Johann Sebastian Bach
  Singet dem Herrn ein neues Lied, BWV225 「歌え、主の御前に新しき歌を」  
Geofrey Shaw
  Fantasia On Adeste Fideles 「神の御子は」によるファンタジア ★  
Peter Gritton編曲
  Winter Wonderland ウィンター・ワンダーランド
  The Christmas Song クリスマス・ソング
  Santa Claus Is Coming To Town サンタが町にやってくる  
木下牧子
  混声合唱のためのアカペラ・コーラス・セレクションより 祝福
 
感想は演奏順とは異なる。
 
演奏は、とてもよかった。
ある一定ラインを超えた演奏だったと感じた。
 
特にビクトリアのレクイエムは、
集中力を切らすことなく、歌いきった印象を持った。
40分近くにわたって、あのような演奏は
普通の団体ではできない。
 
以下は、ある一定レベルを超えたことを前提に
僕が気になった点を書いている。
 
今回、2曲のダブルコーラスがあった。
いずれも、Singet dem Herrn ein neues Lied だ。
シュッツとバッハの作品。
 
シュッツに関しては、
二分音符基準のテンポ感を
掴みきれず、振り回されている印象を受けた。
ドイツ語の発音も、わかりにくい所があった。
 
ダブルコーラスになることにより、
パートの人数が半分になり
個々人の技量がどうしても表に出てくる。
 
大きなテンポ感が見えてくると、
より合ってくるはずで、
ドイツ語に関しても、発音を意識することで、
かえってリズムと躍動感が出てくるはずなので、
それがうまくいき始めれば、
今とは別の楽しさが見えてくるかもしれない。
 
バッハに関しては、
オクターブやユニゾンが揃い切らない所が
気になった。
要するに揃っているところは、
よく整っているだけに
揃わない所が目立ってしまう。
 
それは、発声的に難しい箇所だったり、
フレーズの終わりで息も絶え絶えになる箇所だったりする。
しかし、そこが和音の変化する大事な場所だったりするので
余計に目立ってしまっている。
 
その大事な箇所でハーモニーが決まらないのが
残念だった。
 
より楽しむためには、自分の歌う箇所を
徹底的に練習し、
ほぼ覚えて、他パートが聞けるようになることだ。
そして、リアルタイムでハーモニーの変化を感じて、
合わせていく。
 
楽譜を見て、今自分が出している音の役割を
あらかじめ理解しておくのは言うまでもない。
 
そういう地味な作業を厭わなければ、
また違った景色が見えてくる。
 
どちらにしても、まだ伸びしろが残っている印象なので、
今後の再演にかなり期待が持てると思った。
 
ポップスアレンジのクリスマスソング3曲。
いい演奏だったと思うが、
ノリというか、リズム感というか、
こういうアレンジであるとか、
こういう曲を普段あまり聞いてないのかな?
と思わせる箇所はいくつかあった。
 
パート間でもノリに差があって、
個人的にはベースのノリが一番しっくりきた。
もうちょい積極的に歌いに行ってもエエと思うけどな。
上手い合唱団なだけに、
これも今後に期待。
 
最後に祝福。
本当に上手かった。
今の合唱団の実力がハッキリ出た演奏だった。
 
とすると・・・・・・、
どうやら、今後の課題は、個々のレベルアップということか。
1パートの人数が少なくなると、
ハーモニーが乱れる傾向にあると感じたので。
ダブルコーラスではパートが半減するわけで、
個々の技量はそれなりに要求されるだろう。
 
でも、それは
練習すりゃ何とかなっていくわけで、
やはり、今後が楽しみということになる。
 
どこまで行くんだろうねぇ。