知的興奮とでも言いましょうか

カイエソバージュI〜V 著:中沢新一に、はまっております。
「人類最古の哲学―カイエ・ソバージュI」「熊から王へ―カイエ・ソバージュII」を読み終わり、今は「愛と経済のロゴス―カイエ・ソバージュIII」をまもなく読み終わるところです。

IIの「熊から王へ」は、いかにして国家が発生したのか、文明、文化とは、野蛮の正体とは、が語られています。特にブッダに関して言及している箇所では、I「人類最古の哲学」で語られていた内容が下敷きとなり、「空」とは何か、なぜ当時のインド哲学者はブッダの説く「空」を恐れたのか、などが一気に語られています。

下世話な言い方をすれば、よくできた推理小説を読んでいるような、一見関係なさそうな話が実は伏線になっていて、それが、ある結論に向かって一気に収束していく、そんなおもしろさを感じます。

たぶん何回か繰り返し読むことになるんだろうな、と言う本であります。