演奏旅行日記19 演奏会のこと

京都モンテヴェルディ
名古屋ビクトリアの演奏を
ゲネは会場で
本番は袖で聴いていた。

良い意味で
生き生きとした若さが全面に出ていた。

ハーモニーの純度は
すばらしく、
ずっと聴いていたいほどだ。
かつてシュッツのお客さんをしていた頃を
少し思い出した。

僕自身はというと
そのハーモニーに酔いつつも
かなり緊張していた。

フレスコバルディは
選抜したテノールのメンバーで
指揮なしでの演奏。
この辺から気がつくべきだった
いつもと違う緊張感に、とらわれていたことに。

6声のマニフィカートは
初めて歌ったときより
緊張していたかもしれない。

キーが半音弱高いせいもあるし
オルガンのそばで
テノール2ともかなり離れた場所で
本来なら、それも想定の上で
本番に望むべきところを
緊張から、かなりテンパっていた。

その後の
天地始之事も、
僕個人は乗り切れないまま
終わったように思う。

部分参加なのに
個人的には、落第だ。あくまで僕のみ。

モンテヴェルディ
ビクトリアのメンバーは
凄かった。

演奏旅行が初めてとは
とても思えなかった。

最後の追分は、ゲネ後に
僕が提案して、全音下げにした。

結局時間が足りず、
全音下げはぶっつけ本番になった。

にもかかわらず、凄かった。
僕は「う」をやらせてもらったが
シュッツでやるのと
ほとんど差を感じず演奏できた。

お客さんにも
かなり喜んでもらえたと思う。

と同時に、イタリアとドイツの違いが
僕にはおもしろく感じた。

ドイツのお客さんは
熱狂的だけれど行儀が良い。

イタリアのお客さんは
もう、自分が感動したら
途中だろうが何だろうが
わーっとこっちに寄ってきて
良かった良かったと
表現もストレート。

追分を演奏する直前、
男声は後ろにスタンバイするんだが
それまでの演奏に興奮したお客さんが
スタンバイする男声のところに来て
つまみ出される一幕も。

終わった後、前へ戻る
男声陣に割って入って
感想を言ったりと、
ストレートでオープンな
まさにイタリアといった感じだ。

人生いろいろあるけど
楽しもうぜ!
っていうのが全面に出た印象だった。

この後2回、演奏会があるけれど、
演奏に対する反応はどこも同じだった。

なんか、イタリアって良いなぁ。
来て良かった、本当にそう、思った。

つづく・・・・。

今朝は少し曇り気味。

朝食で、下に降りると
笹川さんが、えらい声で
近づいてきた。
どうしましょう?と。

昨日のステージは
やはり大変だったようで、
声に疲労が感じられた。

シュッツの女声陣に相談するように
ひとまず、アドバイス

多分、大丈夫だろうな。

荷物をまとめて
チェックアウト。

程なくバスが来た。
ここからヴェネツィアまで
約3時間弱の旅。
約160km。

ほとんど渋滞らしい渋滞はなし。

景色はむしろ、バスからの方が
楽しめた。

というのは、バスは普通に綺麗で
窓も綺麗だったのだ。
列車の窓がどれだけ汚れていたかは
・・・・・・・。

ここで、試しに電波だけ掴んでみる。
データローミングはオフで。
すると、offMapsというソフトで
現在位置を表示できた。


電波さえ掴めば
GPSだけは働くようだ。
(他に、星座を見るソフトも動作した)

途中サービスエリアで
トイレ休憩。

その後、いよいよ
橋向こうがヴェネツィアという所まで来て
なにやら違う方向へ。

何か許可?通行料金?
手続きが必要らしく、
しばし足止め。

その後、無事、ヴェネツィアへの橋を渡り
バスターミナルに到着した。

以前に来たときは
2回とも列車だったので
今回着いた所は、知らない場所だった。

50人以上の団体が
ゴロゴロと移動。

新しいアーチ型の橋を渡り
しばらく行くと
見覚えのある、
ヴェネツィアのサンタルチア駅。

このあたりまで来ると
覚えがいっぱいある。

駅を左に見ながら
そのまま道なりに少し行くと
ヴェネツィアの宿があった。


まもなく、ゲネプロが始まるが
ひとまず、荷物を
置くことになった。

つづく••••。