東京コレギウムムジクム合唱団 第1回教会コンサート

諸般の事情により、
前から2列目中央補助席で聴く。
思いのほかこの補助席が快適だった。

ビクトリアのレクイエムは静かな雰囲気で始まった。
第1声を聴いて、3月の演奏会とは
別の合唱団のような印象を受ける。

男声陣は終始安定した響き。
女声も時折、
高音部でバラつく声が聞こえる以外
安定している。

驚いたのは
アルトとテノールの区別がつかなくなる瞬間が
たくさんあったこと。
この2パートの歩み寄り具合いは、
なかなか聴けない。

耳だけで聴いていると何度か
聴き間違えたほどだ。

演奏は出だしの静けさから
Offertoriumに向けてどんどん熱くなって行き
Offertoriumをピークに、
最終の静かな祈りへという流れで、
圧巻だった。
合唱団の演奏もその流れを十二分に表現していた。

次のモテット集。
よくハモっていたが、
アルカデルトのAveMariaのように
ホモフォニックになる曲では
パート内での不揃いが、
(ソプラノが気になった)
ハーモニーの純粋さを損なう場面もあり
少々残念だった。
ほとんどがよくハモっているので
逆に目立ってしまうのだ。

ポリフォニーの曲も
パートがもっと揃えば、
ずっと楽しくなるはずだ。

デュルフレのモテットは、
良い演奏でした。
まだハモれる余地があるので、
今後に期待。

コダーイの久しく待ちにしは
実に、面白かった。
日本語とニュアンスが違うのも
今回初めて知った。

木下牧子のにじ色の魚は
新鮮に聴くことができた。
自分自身がこの曲を歌うのから
少し離れたせいだろう。
曲の面白さを味わうことができた。

気になった点は、
ソプラノのパートソロかな。
もう少し揃うと良いのに。

最後、雨ニモマケズ
熱く、同時に良い意味で
抑制の聞いた演奏でした。

全体として良かっただけに、
女声のパートソロの乱れ、
(アルトもこれまでとは別人のよう)
ソプラノの高音部での結構な乱れは
残念でした。

全体として良かっただけに、
気になるお客さんも居たかもしれません。
でも、これは致命的でも何でもなく
練習すりゃ治るので、
(その練習はきっと大変かもしれないが)
逆に、これからが楽しみなわけです。

来年は4月30日に演奏会です。
聴いて損はないですよ。

最後に助っ人の名古屋ビクトリアメンズの諸君!
お疲れ様でした。
君たちぁ最高の助っ人だよ。