映画放談「HK」

ずいぶん前の漫画原作の映画化。
見る人を選ぶ映画だと思う。

はっきりいえばお下品な映画だ。
しかし、僕はすっかりハマってしまった。
主人公のコスチュームにやや問題をはらんではいるが
難点はそこだけで、
バカバカしさ、作品の質からいえば、
一級品だ。

出ている俳優陣の本気っぷりは、
見るものを惹きつけてやまない。
主人公を演じる、鈴木亮平さんは
もう、まさにHKそのもの。
実写化に貢献した最大の功労者だろう。

だが、僕が特に驚いたのは主人公を苦しめる
最大の敵役である安田顕さんだ。
北海道の人気タレント、水曜どうでしょう
リーサルウエポンで知る人ぞ知る存在。
(僕は魔神の足を引っ張る、小岩井農場での
鼻から牛乳withBGM小椋佳が忘れられない)

もう、この人、本当は
こういう趣味があるんじゃないか?
と思わせるほどの、振り切れた演技。
NHK出禁になるんじゃないか?
と不安にさせるほどの鬼気迫る様子を見せてくれた。

ある意味において、大泉洋さんを超えた
と個人的には感じてしまった。
もう、この人は何の役でもできる!
過去にはNHK大河ドラマで、
小早川秀秋役までやってるわけだし。

最後の戦闘シーンなんか、
物凄くバカバカしいはずなのに、
大笑いしながら、少しカッコいいと思ってしまう。
そしてこれはこれで・・・・。
中毒性の高い作品だ。

惜しむらくは、パンフレットがないこと。
しかし、この映画を、
紙に印刷されたものとして残すのは、
流石に出演者的には厳しいものがあったのかもしれない。

それとこの映画は、おそらく、あるアメコミ原作の
ハリウッド映画に対するオマージュになっている。
僕はオープニングで気が付いて、
爆笑してしまった。

見る人を選ぶ映画ではあるが、ある意味においては、
名作だと思う。
Have Fun!