マスコミや法曹関係者に読んで欲しいかな


反省させると犯罪者になります

刺激的なタイトルとは裏腹に、
得心のいく内容。

自分の過去を振り返り、
腑に落ちる点も多数あった。

おそらく、少なくない人が、
本書で書かれている内容に関して、
思い当たることがあると思われる。

問題行動があった後に
まず、反省させることで抑圧が起こり、
さらなる爆発(犯罪行為も含む)を生む。

仮に、その爆発が、その抑圧した当人に起こらなくても、
それが、無意識に次の世代に継承されることになる。

そういうケースがある、ということだ。
それが少ないにしても、
抑圧の圧力の大小があるだけで、
それなりに火種はあるということだ。

不祥事が起こった時、
謝罪と反省を示すことが、現在、主流であり、
得体のしれない世間も、それを良しとしている(ように見える)。

それは個人レベルから、企業、団体レベルに至るまでだ。

しかし、それでは真の解決にはならない。

そう言われれば、原因究明を徹底的にやっているか?
と問われれば、多くが表層で止まっているな、
と、これを読んで改めて思った。

まず最初に必要なのは、
反省ではなく、なぜそれが起こったのか、
加害者の思い、考えを吐き出させることだ、
と本書では訴えている。
それをすることで、加害者側は、自ずと
被害者へ考えが至るというのだ。

そのためには、受け入れる支援者が必要だと。
なるほどねぇ。

まぁ、親世代の抑圧が、
その子供に伝わってしまう、
それに自覚的になる機会がなければ、
再びその子孫に伝わってしまう可能性がある、
という部分には、思い当たるところがある。

僕は、小学生の時に、それに思い当たり、
ある覚悟を決めたわけだけれど、
その意味を
この本にあるような明確な説明を何かで
知らされたわけではなかった。

ただ、直感として、
自分はこの得体のしれない何かを、
断ち切らなければならない、と
そう思うに至ったその時のことは、
覚えている。
それが小学生の頃だった。
なかなかクソ生意気なガキである。