映画放談「25年目の弦楽四重奏」

見てる最中に思ってたこと、
演奏会前に何をややこしいことを・・・。

そのややこしいことは、
実に人間臭くはある。

自分の場合は、日中の仕事の後、
音楽に関わっている。
起きている時間だけを考えた時、
その比率は、3割も無いだろう。

その自分の現実の立場から見ると、
演奏会が近いのに、一体何やっとんねん、
なのである。

昼間の仕事が技術職、研究職で
しかも機械関係というのも関係するかもしれないが、
昼間の職場で、あんなことになるのは
少し想像しづらいし、
なにより、仕事にならん。

なので、途中からは
「あーあ」
という感じだった。

でも、描かれるのは専門の演奏家である。
だから起きている時間の8割以上が
音楽なのである。
そういう場では、あるのかなぁ・・・。

そういう世界は想像でしか無い。

完璧に見えた四重奏楽団でも、
危ういバランスの上に成り立っていて、
少しのきっかけで、隠されていた、問題が噴出する。
そんな話すらしてなかったんかい!
ということもあった。

一見ハッピーエンドには見えるが、
実はなんの解決もなされていない。
問題が先延ばしにされただけ。

その辺が変にリアルといえばリアルであった。

個人的には「ふーん」で終わった映画だった。
原題の「Late quartet」の方が
しっくり来る内容だった。