うまく説明できない

何故これほどまでに、心が乱れるのか。

映画「サン・オブ・ゴッド」
を観た。

客観的に観ようと思っていた。
冷静に観れると思っていた。

しかし、捕縛、裁判、鞭打ち、
三度の否認、
銀貨を投げ返すユダ、その後の自殺
バラバを釈放しろという群衆
ゴルゴダの丘への道
ゴルゴダの丘での磔
十字架上での七つの言葉

気がつくと、声を殺して泣いていた。

なに泣いてんねんと冷静に冷めている自分と
心の動きを止められない自分が居た。

同時に、頭の中で、
バッハのヨハネ受難曲マタイ受難曲の音楽が
エヴァンゲリストがずっと鳴っている。
最期の十字架上では、
シュッツの音楽が
十字架上の七つの言葉のエヴァンゲリスト
ずっと鳴っていた。

映画を観ているのか
まさに自分がその現場にいるのか
エヴァンゲリストとして聴衆に語っているのか
だんだん分からなくなってきた。

一つ空いた隣で観ていた60過ぎの
男性のイビキで、我に帰る瞬間があった。
ゴルゴダへの道から、絶命まで
半分は寝ていたようだ)

僕はクリスチャンではない。
しかし、只々イエスの死が悲しかった。

しかし、なぜこれほどまでに
心が乱れるのか
やはり、自分でもよく分からない。