お金の話、マスメディアが造り上げた虚像に対する誤解

いま君に伝えたいお金の話 村上世彰

恥ずかしながら、
かつてこの著者、村上世彰氏に対する印象は
良くなかった。

完全にマスメディアが造り上げたものに
踊らされていた。

その後、氏が監修した「マネーという名の犬 12歳からの「お金」入門」を読んで
印象を改めた。

この本と「いま君に伝えたいお金の話」は
子供たちに向けられたメッセージだ。
もちろん、僕みたいなオッサンが読んでもOKだろう。

普段避けがちな「お金」のことについて
丁寧に解説されている。

懸念するとしたら、氏が読んでほしい
子供たちが手に取るかどうかということだ。

これを読ませようとする親なら、
その子供は、ある水準以上の家庭にいると考えられる。
だが、村上氏が読んでほしいのは、
これを読ませる発想すらない親の元にいる
子供たちではないか
と思ってしまう。

小学校、中学校、高校の図書館にあるといいなぁ。
もちろん大学も。

子供たちがこの本に出合うといいな
とオッサンは思った。

フィクションの難しさ

教誨師 堀川 惠子著

何年か前に読んだなぁと思いつつ、
単行本は部屋のどこかに埋もれているので、
文庫版を再度購入して読み直してみた。

きっかけは大杉漣さんが主演する映画を観たからだ。
うっすらした記憶で、たしか仏教系の教誨師だったのになと思った。
映画ではプロテスタントの牧師になっていた。

映画とこの本は関係がない。本はノンフィクションだからだ。
読み直してみて、やはり凄い内容で、
だからこそ映画に対して今一つな感覚になったのは
間違いなかったと確認した。

同時に、この教誨師をフィクションで描く難しさも感じる。

映画を観た方にも、見てない方にも
重い内容だけれど、読むのを勧めたい一冊でもある。

おそろしく手間のかかった本

日本国紀 百田 尚樹著

まず、これをまとめ上げた
百田氏の仕事に敬意を表したい。

歴史なので、諸説あるだろうが、
この書籍の意義は大きい。
特に近現代史は、この本の7章以降で
流れがつかめると思う。
本来は歴史学者の仕事なんだろうが、
それを望むのは難しいことは本書を読めばわかる。

なんだかいろいろ言っている筋(左)もあるようだが、
内容を見る限り、
偏った書き方にはなっていない。

この内容がどう見えるかが
ある種リトマス試験紙になっているんだろう。

この書籍をきっかけとして、
他の人が書いたものを読むことをお勧めする。

今は、廃刊になったものでも、
Amazonや、古本のネットワークで手に入る。
今、世界で起こっていることを見つめる上でも
若い世代に読んでほしい1冊。

体調管理について

冬のオフに入って体調問題なし。
この10年くらいは
冬のオフになる度に体調を崩していたけど、
今回はその気配がない。
だいたい風邪引くパターンだけれど、
風邪引かなくても、
疲れで起き上がれないことが多い。

今年に何気なく飲み始めたアミノ酸のサプリは
確実に効いている。

色々調べてみると、
ラソンをする前とか
した後にアミノ酸サプリメントを服用する
という記事を見た。

合唱団の演奏活動は、
1回のステージが2時間強、3時間弱あるわけで、
それまでの練習などを冷静に見ると
長距離走を、時間だけ見れば
ラソンやってるみたいなもんで、
競技選手に準ずる管理が本来は必要なんじゃないかと思う。

その演奏会本番を年間に大小含めて20回弱やっているのだ。

そう考えると、
アミノ酸サプリメントで調子を整える、
その結果として体調が整うことは
理に適っている。

今回のヴェスプロは、個人的にはまさしく長距離走だった。

スタートは全力疾走(最初の一声など)、
中盤も全力疾走(7.Duo Seraphim、9.Audi Coelum、10.Lauda Jerusalem)、
終盤に少し休憩(11.Sancta Maria、12. Avemaris stella)が入るも、
終わりに再びダッシュ(MagnificatのGloria)みたいな。
コース経験は21年ぶり2回目。競技歴は今回含めて8回。

書いてて疲れてきた。
このまま波乱もなく年を越せそうだ。

名古屋ビクトリア合唱団第16回定期演奏会

1ステ
パートバランスも良いし完成度の高い演奏。
以下は好みの問題、
2曲目のsana meのアルトの入りと、
3曲目の5度の跳躍(違うかも)が、
若干低く聴こえてしまった。
あとは全体での五度のハモリが
少しだけ違和感があった。
あくまで僕の耳の問題かもしれない。
2群に分かれた後の安定ぶりは良かった。

2ステ
五度の違和感はなくなった。
特に終わり二曲が圧巻。
本場で歌って来た感が滲み出ていた。

3ステ
ライブで聴いたのは初めて。
面白い曲だな。
1曲目の掛け合いでベースとテノール
オッさんと小学生くらい迫力に差があった。
仕方ないか。
2曲目クラスターが美しい。
うちの団の掛け声隊の凄さを再確認。
次やるときは暗譜なんだろうか・・・。

4ステ

TCMC第7回定期演奏会

シュッツのコーアムジーク。
個人的な好みで言えば、子音がもっとゴツゴツしている方が良いが、
難曲ばかりをピッチの乱れもなく歌い切るのは見事。
印象に残ったのが明るいアルトの響き。
曲の印象も良い意味で変わる。

ブルックナーのモテット。
ハーモニーは所々乱れるも概ね良い感じ。
パートバランスは?な所あり。ソプラノが弱い?内声以下が良く聞こえる。
テノール最後のアレルヤは決まったな。
難しい曲ばかり、お疲れ様です。

にじ色の魚。
学生が聴いていたら、間違いなくやりたくなるような
木下牧子のハーモニーは鳴っている。
惜しむらくはパートバランス。
ソプラノが弱いように感じた。
意外だったのは、アカペラと比べてピアノとハモっていないこと。
前半と後半で別の合唱団のようだ。そう感じたのは、僕だけだろうか?

良寛相聞。ピアノとのアンサンブルが出来ている。
ではさっきのは・・・。終曲、アカペラからのピアノぴったり。
その後のアンサンブルも聴かせる。ピアノとのハーモニーも美しい。
合唱とピアノはこう演奏するんだという演奏。
一体感は素晴らしい。